パラシェイトの言う通りに、雫は扉の先の一番右の通路を見つける。
「なるほど、ここから地下へ行けるのか・・・」
通路の先にはエレベーターが見えていた。
と、同時に私は何かが動く音に気付いた。
『しし、シズク・・・何か音が聞こえましただ・・・』
「音?」
しかし雫には何も聞こえていないようだ。
「気のせいじゃないの?」
『いい、いえ、確かに何か聞こえましただっ。
 少しだけ、交代して欲しいですだっ』

相変わらず心配性だなぁと雫につっこまれつつも、雫はスリープモードになって私と交代した。

「・・・カサッ・・・という音ですだ・・・」
私は警戒心を高めて、耳を澄ます。
音は、どうやら天井の方からしていた。
「上、に・・・うう、うわっ、さっきのあのクモ達ですだ・・・?!」
『クモ・・・? あぁ、【クモーレン】ね・・・。
 あいつは真下に行かない限り捕まる事は無いわ。
 逆に言えば、真下にいたら捕まって、そのまま上の巣に連れてかれるわよ』

ひぇぇ、と思わず恐怖を感じた私は、天井と前を出来るだけ交互に見ながら慎重に進む。
雫の言う通り、クモーレン達は特定の箇所からほんの少ししか動かず、
移動速度も意外と遅いものであった。
天井の注意を怠ったものなら、間違いなく餌食となるだろう。

「ふぅ・・・エレベーターまで着いたですだ・・・」
『クモーレン達がいるって事は、この先にも多く巣を張ってそうね。
 最初はフルエが天井を見て、いなかったらあたしと交代した方がいいわ。
 敵はクモーレンだけとは限らないし』

それはそうだ。
生物兵器達が沢山はびこるこの研究所で、生息してる敵の数は何も一種類だけな訳が無い。
ましてや、8体のカービィ型生物兵器は他の生物兵器達を牛耳る程の力を持っているはず。
ならば、相手もそこら中に生物兵器を兵隊の如く使役しているはずだ。



「ちち、地下2階ですだ・・・、クモは、いなさそうですだ」
『どう? あのクモ以外に音はしない?』
再び耳を澄まし、音を探る。
「・・・コウモリのような鳴き声がしますですだ」
『コウモリねぇ、昔なら代表格に【ミッドバット】って奴がいたんだけど。
 この研究所だと恐らく改造されてるかもね』

とりあえずクモーレンがいないのなら、天井は問題無い。
今は聞こえるコウモリの鳴き声のもとを絶つため、雫に交代した。
「さぁーて、ネズミどもはナイフだったけれど。
 久々に銃を撃つ時が来たわぁ〜っ!」
なんだか内心危機感を感じておらず、逆に楽しそうに振る舞っている・・・。
・・・まぁ、彼女らしいと言えば彼女らしい。



「おーおー、角の向こうに結構な数っ」
雫の目線の先には、巣が近くにあるのか数十匹のコウモリの群れが。
「あの形は間違いなく【ミッドバット】だわ。
 まぁ所詮はオーガマウスよりも弱いわよ」
あの最初に戦ったネズミよりも弱いのか、なら安心・・・とは思えなかった。
何せあの群れの数で襲われれば、確実に負傷する。
・・・その前に、ミッドバットの攻撃の仕方が分からないが。
『しし、シズクッ、あのコウモリ達はどうやって私達に襲いかかって来るのですだ?』
「ん? まぁ基本は噛み付きだけど、あいつらそんなに歯は鋭くないし。
 ・・・けど、あの数での吸血は貧血通り越して失血死の虞れもあるのよ
失血死って、やっぱりそこまでいくレベルなのか。
群れでいる分、オーガマウスよりもタチが悪そうである。
「よしっ、まずはあの巣を狙うわよ。
 あいつらの巣って結構機械類が混ざってるからね。
 リボルバーで誘爆させれば、大分落とせるわ」
なるほど、結構有効な撃退法があるわけだ。
「と、いうわけで早速っ」
『えええ、いい、いきなりですだっ?!』
いきなり雫が2発程連続で巣へと銃を撃つ。
1発目は当たっただけで何も起きなかったが、2発目に何かの機械に誘爆したようだ。



〈ギィ! ギィイ!!〉

不意の誘爆で半数以上のミッドバット達が巻き込まれたらしく、後は一桁程度しか残っていなかった。
もしあの誘爆失敗していたら、今頃噛まれまくりかしら
『それをわかっていてなおやったのですだ!!?』
「何事も試さないといけないのよっ」
やっぱり破天荒、いつ私諸共死んでしまってもおかしくはないかもしれない・・・。
・・・半ば諦めかけてはいるが。

「あーでもリボルバーは反動小さいけど、弾数とか決まっているからねー。
 もうちょっと最新製の銃火器か、この研究所内の改造武器が欲しいとこね」
リボルバー銃で残ったミッドバット達を狙い撃つ雫。
弾切れになればすぐに装填し、スキをあまり見せず絶えず攻撃を繰り返す。
「っ」
『痛っ!?』
2匹程残っていたミッドバット達に噛まれたが、大したダメージは受けなかった。
それよりも噛み付いて近づいていたため、至近距離で確実に仕留める事が出来た。
「あーあ、こんなちっこいのに傷つけられるとは」
『いい、いくらなんでも数が多すぎたんですだっ。
 無傷で済まそうとする方が無謀ですだ・・・』

「ごちゃごちゃ言わないっ、行くよっ」
確かに雫の戦法のおかげで被害も最小限に抑えられたのだから、そんなに文句も言えない。



その後も、生物兵器がいないと察したら私は雫と交代して周りを確認し、
あちこちに落ちていたダンボール箱等を調べていた。
その中には非常食料や応急キット、対衝撃製の簡易爆弾等が入っていた。

『この爆弾、銃の代わりに使いたい時に便利ね。
 しかもちょっとしたショックや熱程度で暴発もしなさそう

「ってことは、持ち歩いても問題は無いですだ?」
『まーね、相手の攻撃なんかで一々暴発してたら使い勝手悪いだろうって、
 この研究所の輩が改造したんでしょ』

とりあえずそれならば安心である。
私は、見つけたそれらを全て帽子の物入れの中へと詰め込んだ。
『しっかし本当にその帽子は底無しね』
「それは言わないで欲しいですだ」



リボルバー銃の効かなかったクモーレン達も、降りて来た時に爆弾を当てる事で吹き飛ばす事が出来た。
しばらく、クモーレンとミッドバットしか遭遇していなかったが、
「? あれ・・・蛾、ですだ?」
『蛾・・・? そんなのを元にした生物兵器なんていたかしら・・・?』
一応目を凝らして見てみたが、色に模様に形、どう見ても蝶ではなく蛾であった。
だが、どうやら雫さえもしらないタイプの生物兵器らしい。
『そういえばフルエ、さっきダンボールの中に生物兵器の資料とかなかった?』
「あ、そそ、そういえばそれらの写真がついた紙があったから、持って来ちゃいましただっ」
その紙には確かにあの蛾の写真が載ってあった。
蛾の名前は【パウダスト】、毒鱗粉を絶えずまき散らして飛んでいるのが特徴らしい。
「どど、毒鱗粉は地面につく頃には毒が抜けているらしいですだ。
 けれどあれに触れたら、麻痺性毒で少しずつ動きが鈍くなってしまうようですだっ」
『うわぁ・・・遅くなるって言うのはちょっと辛いわね。
 ここは思いきって、降って来る前に走りきるって手もあるけど・・・』

「・・・銃は」
『あるけど弾数はそんなに多くないんだから、節約もしないと』
こうなれば仕方が無いと、私はほとんどヤケになったように腹を括る。
あの言い方だとパウダストも銃で倒せるらしいが、この先にいるであろうカービィ型生物兵器の方が
よっぽど強敵となりそうな為、あえて銃弾を節約する事にした。



「か、か、覚悟決めますだぁああ!!!」
『あんまり叫ぶと気付かれ・・・って、改造されたとはいえ蛾達にわかるわけないか』
私は叫びながら疾走するが、パウダスト達はマイペースにヒラヒラ飛んでいる。
その際に確かに鱗粉がまき散らされているのが目に見えた。
『あれが麻痺鱗粉かぁ・・・動き止められたら餌食になりそうね』
「ここ、怖い事言わないで欲しいですだ!!」
一括された彼女は一応、ごめんと謝った。
半分は謝ってないかも知れないが。






「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ・・・」
『いやぁ、角でまさかオーガマウスにはちあうとは』
「しし、死ぬかと思ったですだっ! そのせいでシズクと交代する考えも忘れてたですだ!!」
『あんなんで一々切り替えてちゃ、それこそ死ぬわよ?
 あたしが休憩してる間、あんたまさかあたしが動けるようになるまで足を休めるつもりなの?』

う・・・、と私は言葉に詰まってしまった。
『ずっと待ってても、助かるなんて保証は無い。
 だったら少しでも前へ進まなきゃ、何も始まらないわ』

ついさっきも、私は雫にこうやって諭されたと言うのに。
いつまで私はネガティブでいるのだろうか。
・・・何だか、自分という存在がバカバカしくなってきた気分がしていた。
『・・・・・・まぁ・・・』
そう思っていると、雫が続けてこう言った。
『あんたは一応被害者側だから、
「怖くない」だなんてウソでも言えないわよね・・・こんな状況じゃ』

気を落とした私に、彼女は少し申し訳無さそうに思ったのだろうか。
「・・・・・・、シズク、ごめんですだ」
この「ごめん」が、逃げる事しか出来ない弱さに対するものか、
銃の使い方や戦い方を知らない故のものか、その時の私は無意識に謝っていた。
『・・・謝らなくてもいいわよっ、・・・今はまだ生きてるんだしさ。
 ・・・あたしのミスで死んじゃったりしたら、その時に私の方から謝るわ』

何だか縁起でもない言い方だなぁと思ったが、今更な感じもした。
雫とはこういう人なのだから。
『で、逃げ込んだこの部屋・・・やけに広いわね』
「そそ、そういえば・・・・・・さっきパラシェイトに会った部屋くらいはありますだ」



「へぇー、こんな所まで来た強者さんが来るなんてっ! 今日はご馳走ね!」



『!?」
天井の方から何者かの声が。
よく見ると、薄暗い天井に先程のパウダストのような蛾の羽のシルエットが映っていた。
しかしヘルメットのようなものを被っており、短い手足が生えた球体、
その姿は、間違いなく私達と同じカービィであった。
「だだ、誰ですだっ!?」



「スパイシー毒蛾少女、『テターニア・スクナビナ』ッ! こっこに参上ーっ!」
降りて来た彼女は、何だか場の雰囲気に全く似合わない登場の仕方とノリで会話する。
確かに姿は『毒蛾』そのものであり、パウダストと同じく羽から青紫色の鱗粉が飛び散っていた。
『気をつけてフルエ、あいつの鱗粉も見るからに「毒」よっ』
「まま、まさかこの人が・・・生物兵器ですだっ!?」
パラシェイトから教えてもらった『8大カービィ型生物兵器』。
どんな異形の姿をしているのかと思いきや、カービィ族としての姿の原形を留めている。
大きさだって、私と全く変わらない。

「私を生み出してくれた、ククリーサ様を討伐するとかいう噂を聞いたのよ。
 まさかとは思うけど・・・あなたのような一般人が対抗する訳?」
ククリーサって言うのね、作ってもらってその研究者達を殺して、あんた達を生み出したやつの名前」
危険な相手だと察知した私は雫とすでに交代していた。
さっき『ご馳走ね』とか言っていたから、
見た目があんなナリでも、オーガマウス達と同じように私を捕食するつもりなのだろう。
「残念だけどあなたみたいな人、全然怖くないわねっ。
 それよりも・・・そこらのオーガマウス達よりも美味しそうじゃないっ」
「生憎だけど、あたしは食べられるのは嫌いだから」
『だだ、誰でもそうですだっ』

ここで、テターニアが何かに気付いた。
「そういえば・・・あなた、さっきと喋り方違うのね。
 ・・・ははぁーん、さては今喋ってる方が寄生体かしら?」
「っ、あんたって結構怖い勘を持ってるわね」
読みの当たったテターニアが、嬉しそうな笑いと怪しげな笑いを混ぜながら言う。
「いいわねぇ・・・強気な子が怯える姿、臆病な子が泣き叫ぶ姿。
 けれどちょっとまだ刺激が足りないわ・・・」
彼女は、何だか色々な意味で危ない雰囲気を漂わせ始めた。
間違いなく、相手を嬲るのが好みの危険タイプ。
元がカービィという知的生命体であるが故、理性を持っているせいでそう言った考えが生まれたのだろう。
「だからそう、私のスパイシーな毒鱗粉をあなたにたっぷりとまぶして・・・、
 毒で悶え苦しむ声と姿をじっくりと味わおうかしらっ」
「あんたがじっくり派なら、あたしは瞬殺派よっ!!」



先に攻撃をしかけたのは雫の方だった。
威嚇なのか本気なのかはわからないが、リボルバー銃を撃つ。
「わぁお、銃器持ちは例外で怖いわねっ。
 だけど私はこうやって空も飛べるのよっ?」
空中に回避したテターニアは、毒鱗粉をまき散らしながらちょこまかと動き回る。
パウダストと同じなら、この鱗粉も地面に着いたものは無害であるはずだ。
というより、この部屋の床はすでに彼女がいたからか鱗粉があちこちに撒かれていた。
「鱗粉に当たらなきゃ問題はないでしょう!?」
「それは、どうかなっ!」
突如テターニアがこちらに突進してくる。
ギリギリで直撃を避け、彼女は反対側の天井へとそのまま通過する。
『とと、突撃の際には鱗粉が撒かれていなかったですだっ』
「あまりの速さに鱗粉は後ろの方へと飛んじゃってるんでしょ。
 とりあえず、低速飛行時にだけは鱗粉に注意しないと」

「むぅー、突撃も避けられちゃったなぁ」
テターニアは再び低速移動であちこちを飛び回り、鱗粉を降らせてくる。
突撃以外はパウダストと基本変わらず、それほど驚異的には思えなかった。
「どーやら形だけはカービィなだけで、パウダストの生体を丸々コピーしたようなもんね」
『シシ、シズクッ、そこで油断しちゃダメですだっ』
しかし相手もひょっとしたら奥の手があるかも知れない。
私は念のため雫に警戒を怠らないよう促す。
「あんな小さな虫達と一緒にしないでほしいわっ。
 私にはまだ、これがあるのよっ!」
やはりパウダストと違って何か別の攻撃手段もあったようだ。
彼女は一旦暗い天井へと身を隠し、視界から姿を消す。
「くらえっ、『パララニードル』ッ!」
ゆっくりと降りてくる鱗粉と違い、素早いスピードで天井から小さな針がいくつも落ちて来た。
「っ! この針も毒!?」
先端が鱗粉と同じ青紫色をしていた。
恐らく毒鱗粉と同じ成分の毒が含まれているに違いない。
時間差で毒針の後に鱗粉も降って来た為、先程よりも避けにくい状況になっていた。
「くっ・・・少しずつ鱗粉が体に付着して来ているわっ」
帽子ならまだ防げるが、手や背中等にも付いて来るため、とにかく鱗粉も振り払わなければならなかった。
鱗粉だから振り払えるものの、毒針の方は刺さってしまえばどうしようもない。
擦るだけでも危険だ。
「さぁさぁさぁ! 生肉にかけるスパイスの隠し味が効いて来ないかしら〜っ?」
絶えず降ってくる毒針と鱗粉のせいで攻撃のチャンスが見えて来ない。
せめてさっきの突進がくれば、激突上等で真っ向から銃を撃てるのに。
「・・・フルエ、ちょっと案があるの」
『へ?』



「!!?」
何の予告も無しに雫は私と交代した。
「シシ、シズク!! どういうつもりですだ!?
 まだ1時間はかかっていませんだ!!」
『いいから! とにかく逃げ回りなさい!!』
「どういうことですだぁあ〜〜!!!」
雫のいきなりの予測不能の行動に、私は頭が混乱する。
当然この状況から生き延びるためにうろちょろと逃げ回る事に。
「あらら? さっきの強気な子じゃなくって、臆病な子に?
 ・・・それにしてもあの子、すっごい回避能力・・・!」
さっきのパウダスト達の所を通り抜けた時とほとんど同じだ。
ヤケクソになっても鱗粉や針が当たらないように警戒心をかなり強め、
その結果絶妙な回避の連続を私はしていたのだ。
「あぁもうっ! スパイスは十分だろうし、このまま密着して食べてやるぅ!」
羽を広げたテターニアがこちらに突進する構えを取った。
それと同時に、



『お疲れ、交代よっ」
「ほぇ!?』
またいきなり予告も無しに交代。
振り向くと、素早いスピードで飛んでくるテターニアの姿が見えた。
「一番ダメージを与えられるチャンスは、この時ねっ!」
「!!」
テターニアもどうやら、私達が交代した事に気付くのが遅れたようだ。
突進のスピードがあったせいか方向転換が効かないらしい。






銃の引き金を引き、銃弾が飛ぶ。
飛んで来た彼女のスピードもあって、弾は見事に体を貫通した。
その衝撃で私達に突撃する前にバランスを崩し、墜落する。
「・・・ッ、ガッ・・・!!」
「勝負あり?」
「・・・ぁ・・・っ、が、ま、まだ・・・!!」
撃たれた場所は急所にほとんど近く、即死であっても可笑しくない程だ。
それなのに、まだ彼女は毒針を撃つ構えを取る。
「確か戦う前に言ったわね、『あんたがじっくり派ならあたしは瞬殺派』だって。
 ・・・ククリーサのいる部屋のカードキー、どこ?」
生物兵器と戦うもう1つの目的である、カードキーの場所がまだわからなかった。
テターニアにその事を問いつめたが、彼女は目をそらしてこう呟いた。
「教えたところで・・・・・・、
 ・・・ククリーサ様に・・・・・・適う訳、無いじゃない・・・・・・

「・・・ま、言わなくても大方予想はつくわ」



もう一度、銃声がした。
断末魔も何も聴こえず、テターニアは撃ち殺された。
『・・・シズク・・・相手はもう・・・』
死にかけだったんだから、って言いたいの?
 ・・・相手は生物兵器。
 もしも回復してまた暴れ出したりしたら、シャレになんないわよ」
『・・・・・・・・・』

雫の予想は当たったらしく、カードキーはテターニアのいた部屋の奥の扉に保管されていた。
「まずは1枚ね」
『ここ、この先も・・・テターニアみたいなのが襲って来るのですだ・・・?』
「ま、全部が全部理性を持っているとは限らないわ。
 中には思考回路さえもない、本能のまま貪欲に喰らい尽くすやつもいるでしょう」



帰りの通路から生物兵器達がいなくなる事は当然無かった。
が、凶暴性は何だか先程よりも薄れていた。
クモーレン達がその場から全く動かなくなっていたり、満腹なオーガマウスはこちらを見ても知らんぷりをした。

「さっきまではどいつも構わずに襲って来てたっていうのにね。
 ミッドバット達も、巣からあまり出て来てなかったわ」
『パウダストも、鱗粉を落としてくる量が少なくなってましただ』






1枚目のカードキー、入手。



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