クモーレンやミッドバットをあらかた倒し尽くしたものの、
パウダストの毒鱗粉をほとんど被っていた状態でテターニアと対峙していた。

「くっ・・・今頃になって体が痺れて来た・・・!!」
私達の鱗粉の麻痺毒は遅延性なのよっ。
 どうやら私に会う前に、あの蛾達から十分スパイスをかけられてたのねっ」
テターニアに対し何度も銃を撃つが、痺れのせいで中々当たらない。
「それじゃっ、トドメよ!」
天井に姿を消すテターニア。
間違いない、この攻撃はパララニードルの前兆だ。

『シシ、シズクッ! 交代ですだ!』
「! わかったわ、フルエ!」
私の逃げ足なら、雫以上に攻撃を回避出来るはず。
一か八かの賭けに、私は手を出した。

痺れる体を必死で動かして、全ての針をかろうじて避ける。
「あらら〜、臆病な子は臆病なりのすばしっこさがあるのねっ!」
テターニアが突進をしかけてくる!
いきなりの攻撃にバランスを私は崩してしまい、体勢を立て直そうとする。



が、
「・・・っ!!」
動けない。
手に力を加えようとしても、痺れが邪魔をする。

まずい、このままでは再び毒針と毒鱗粉が。
『フルエ! 交代・・・!!』
「今度こそっ! トドメッ!!」



ドドドドッ!



「っ・・・がはっ・・・!!!」
背中に無数の毒針が刺さった。
毒の痺れが直に染み込んで来ているのがわかる。
意識は保っているものの、もはや手足の感覚があまり感じられない。


「やぁっと大人しくなったのね〜っ。
 スパイス生カービィ刺し、一丁上がりっ」
「ぅ・・・・・・ぁ・・・」
『交代・・・が、・・・出来ない・・・』
痺れは雫の方にも伝わっているのか、弱々しい声が聞こえた。
もうすでに、私達は誠意を失っていた。
「うふふふ・・・、じっくりと、じっくりと・・・、
 食べてあげるわぁ・・・」



嫌だ・・・・。
嫌だ、嫌だ・・・。
来ないで・・・・・・。
助けて、誰か・・・・・・。
動いて・・・体・・・・・・。
・・・痺れが・・・・・・何も・・・・・・。
・・・・・・見え・・・・・・・・・。







「・・・やっぱり、オーガマウスなんかと比べ物にならない・・・。
 とっても、美味しいわ・・・・・・」
身を食い千切られた無惨な姿が横たわっている。
テターニアの口の周りが、赤色に染まっている。







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