広い草原と山に囲まれた村・『フォレステイン』。
そこで平和に暮らしていた、伝説のカービィ『スイレン』の子孫、
スターヤードの一族の『プリス』と、その姉『ノベル』。
突如フォレステインを襲撃した、マシンハッカー組織『ヘルズ・パーソナル』。
ノベルを取り返すため、殺された父親『カーミラ』の仇を討つため、
そして、ヘルズ・パーソナルを討伐するため、
剣士の『ウォール』と魔法使いの『メーザ』と共に結成した、『リアル・ピュアー・グループ』。


この話は、『RPG(リアル・ピュアー・グループ)』と『H・P(ヘルズ・パーソナル)』の
戦いの記録を記したものである。




「......この辺りの魔物は、みんな暴走してないよね」
「それほどここらは平和だったって訳だ・・・」
「・・・・・・だが、H・Pが来てしまった今、
 自然のバランスが少しずつ崩れ始めている・・・。
 ・・・いつ暴走しても、おかしくはないだろうな・・・」
RPG一行は、フォレステインの近くにある『メガクーリの町』へと向かっていた。
本格的な旅が始まるので、必要なものを揃えなければならないからである。

「ところでさ・・・『メガクーリの町』の名前の由来って・・・何?」
「逆から読んでそれを英語にして、英語にしたやつを逆から読めばわかるんじゃね?」
「???」
とりあえず魔物が襲ってこないため、3人は色々と雑談をしていた。
そうしているうちに、塀で囲まれた少し大きめの町が見えて来た。

「H・Pは、村は破壊するが町は破壊しない。
 人口の多い場所は、やつらにとっても物資調達や、
 団員勧誘に使うからだ」
「だから・・・フォレステインは破壊されたんだね・・・」
「こうしている間にも、過疎地や村を見つけては破壊をしていっていると思う。
 その前に、オレ達が食い止めないとなっ」
町の入り口に付いた時、早速相談タイムに入った。


「冒険につきものって言えば・・・」
「そりゃまず、食料は必要だろ?」
「・・・武器は、今使っているやつで限界が来たら、
 変えてみるのもいいかもな・・・・・・」
「あとは、その場で使えるような使い捨ての武器やら
 薬やら照明も必要だな」
・・・こうして言ってみると、結構物が必要な事に気付く。

「・・・オレらの所持金はどれくらいある?」
「・・・調べてみよう」
結果。
プリス→250キラ
ウォール→350キラ
メーザ→500キラ

「・・・・・・メーザ結構多いな」
「科学費用は結構かかるから、稼いでた・・・」
恐らく今までに作って来た物を売っていたのだろうか。
「そういえば、お父さんが言ってたけど・・・
 昔は「デデン」って通貨だったって」
「あー、それは昔にいた王族の名前から取った名前だな。
 今はもう、プププランドも王政じゃないからなぁ・・・」
何度もしつこいようで申し訳ないが、この世界は300年後の世界である。


「オレ達、武器は装備出来ても盾は装備出来ないんだよな」
「大きさと重さがあるからな・・・武器なら、小さいものでも
 強力な効果を持つものがある」
しかし、3人はそれぞれ愛用の杖や剣を持っていたので、しばらくはこの武器で行く事にした。
「メーザからもらったこの杖、まだまだ存分に使えるよっ!」
実はプリスの持っている杖は、プリスが呪文に興味を持ち始めたときに
メーザから手渡されたものである。
初心者でも中級者でも楽に使えるうえ、魔力の放出量等がほどよいので結構優秀だ。


そうして必要品を揃え、町の入り口近くで固まって点検をした。
「装備よしっ。食料よしっ。薬よしっ」
「とりあえず装備品は、魔力と力を上げる腕輪を買ったよっ」

【プラスブレスレットa】:魔力+3  装備:プリス・メーザ
【スイングフォース】攻撃力+1 素早さ+3  装備:ウォール
【薬水】HP25%回復 3つ
【粉薬】HP50%回復 2つ
【錠剤】HP75%回復 1つ
【病消し】毒・麻痺を回復 2つ


「これくらいありゃ、この辺りじゃ十分だな」
「よーしっ、じゃあ出発だ!」


......歩くこと、10分。
「特にこの辺り、何も変わってないな・・・」
「魔物もみんな普通に行動しているし、襲われることはないんじゃぁ・・・」
「!」
プリスがウォールに話していると、メーザが突然立ち止まった。
「? どうした、メーザッ」
「・・・そこの岩陰から、視線を感じる」
プリス達の目の前にある、山岳地帯でよく見かける大きな岩。
そこで3人が立ち止まっていると、3匹の、鳥のような1本足の敵が岩陰から飛び出して来た!

【モノバード】:1本足で跳ねる、鳥のクチバシを持った魔物。小さな目がある。


「魔物!? 目の色が明らかに違う・・・!」
普通、モノバードの目の色は焦げ茶色なのだが、今目の前にいる3匹のモノバードは
誰が見ても分かるほど、鮮血のような赤色をしていた。
「へっ、ちょうど実戦としてもいいなっ。 準備はいいか!?」
「OK!」
「問題ないっ」
臨戦態勢に構えた3人に、1匹ずつモノバードが襲いかかって来た。
『クェエエエエ!!』
小さな体から、大型の鳥が出すような鳴き声を出しながらクチバシでつついてくる。
「い、痛っ、痛たたたたっっ!」
「プリス! ・・・このっ、喰らえ!」
2匹の集中攻撃を受けていたプリスを助けようと、ウォールは剣で攻撃をした。
1匹は仕留めたものの、生き残ったもう1匹は目標をウォールに変更して襲いかかる。
「うぉっ、しぶといのが残ったか?!」
「△△▲・・・『ヒボウ』!」
クチバシがウォールに当たる寸前で、モノバードに小さな火の玉が直撃した。
「サンキュー、メーザッ」
「あとの1匹は・・・!?」
見ると、もう1匹が見当たらない。
周りを見渡してもいなかったため、恐らく戦線離脱したのだろう。
「とりあえず、勝ったねっ」
「弱い魔物が相手で助かった・・・この先、多分強い敵が沢山いるだろうな」
戦闘に勝利したプリス達は、モノバードの死体を有効利用した。

【モノバードの肉】HP20前後回復。食料としての味は微妙。


「そういえば、この方角の先には何があるの?」
「山奥にある村、『マフィトゥ』。様々な国から武道家や戦士が集まっているんだ」
なるほど、それなら仲間を作るのに適していそうだ。
・・・仲間が出来るかどうかはおいといて。







〜APPEAR WORD IN NEXT STORY〜

「ここから先は、通さないぞー!」
「一瞬のみ接触し、基本は気を放つ。これが『瞬触気法流』だ」
「おもしろそーじゃん、丁度修行のたびに出たいとこだったしな!」
「うへぇ・・・何でこんな事になっちゃうのさ・・・」


〜TO BE CONTINUE......〜




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