今から、約400年後のポップスター。
この星で伝説のカービィ『スイレン・スターヤード』が、
寿命によりこの世を去った出来事を知ったケビオス星のカービィ族は、
ごくわずかな者を除き、ポップスターへと移り住んだ。
今まで、ポップスターに降り掛かった災いを全て振り払い、
宇宙中に『英雄』の名を轟かせた『スイレン』が亡くなったのだから、
誰もが驚きの表情を表さずにはいられなかった。
.........7年前。
「・・・すでにスイレンは死んだ・・・か。
・・・ということは、スイレンの・・・・・・
・・・・・・あった・・・クックックックック・・・・・・!!」
ここは、自然がいっぱいの辺境の村・『フォレステイン』。
この村に、『スイレンの子孫』である姉弟が暮らしていた。
姉の名は、ノベル・スターヤードで、
弟の名は、プリス・スターヤード、
父親は、カーミラ・スターヤードである。
母親は、10年前に重い病に倒れてしまい、今はもういない。
「お父さんっ! お帰りなさいっ!」
「今日は結構早かったね!」
家に帰ってきたカーミラに、プリスとノベルが出迎えする。
父・カーミラの仕事は、村の周りの魔物が暴走しないよう見張る、見張り番だ。
600という年月が経ったこのポップスターは、昔の面影はあまり残っていない。
ある土地では機械文明がどんどん発達して行き、またある土地では空中に町があるぐらいに進化して行った。
そこまで環境も変わると、当然生き物も変わって行く。
今のポップスターの人口は、ほぼ全てがカービィ族なのだ。
皆が知っているであろうこの土地に、ワドルディやキャピィはほとんど住んでいない。
そして様々な土地には、魔法召還や合成術によって作られた『魔物』が生息している。
普段は動物と変わらないのだが、なにぶん魔法に関わっていることから、
訳もなく突然暴走し出して近くの土地や住民に危害を加えることもある。
そこで剣術や武術、魔法や科学を得意とする者達が出てきたのである。
『コピー能力』というのは、かの伝説のカービィである『スイレン』が使えた特殊能力であり、
現在のカービィ族で使える者は誰もいないのだ。
「村の周りにいる魔物達は、今のところ問題が無いらしいよ」
「じゃぁ、明日ボール投げしようよっ! 外は大丈夫なんでしょ?」
空色の体に橙色の足をしたカービィ。
プリスは、明日9歳の誕生日を迎えるためとてもワクワクしていた。
「プリスはいつも元気ねっ」
「だって元気でないと、何も出来ないからさっ」
「プリスもノベルも、僕が居ない間仲良くしてた?」
「うん! ね、お姉ちゃんっ!」
「ふふっ。 ちゃんと仲良くしてたよっ」
はしゃいでるプリスにニコッと笑顔を見せる、黄緑色の体に赤い足のカービィ。
ノベルはカーミラのいない間も、プリスの遊び相手にずっとかまっていた。
2人ともプリスにとって、なくてはならない存在であった。
例え母親が居ない今でも、この毎日はずっと幸せだった。
そんな毎日が、突然壊されてしまった。
「......村・・・か」
「......地図によると間違いない。 この近くだ」
「......さっさとぶっ潰して・・・」
「......中間拠点地にしましょうかっ」
〜APPEAR WORD IN NEXT STORY〜
「ここは我らの中間拠点地として、一時的に取り壊す!」
「く・・・! このマシン、剣なんて効くのか!?」
「プリス! みんな!! 大丈夫か!?」
「オレ達の邪魔をするヤツは敵なんだよ。 ・・・消せ」
〜TO BE CONTINUE......〜
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